この度、第11期日本心理劇学会の理事長を拝命いたしました大島朗生です。

増野肇先生、高良聖先生、土屋明美先生、横山太範先生をはじめ、これまで学会を支え、発展させてこられた多くの先生方の歩みを受け継ぎ、会員の皆さまと共に、日本心理劇学会の新たな一歩を築いていきたいと考えております。

日本心理劇学会の大きな特徴の一つは、その多様性にあると考えています。心理劇には、さまざまな理論や方法があり、多様な実践が積み重ねられてきました。また、その活動の場も、心理療法や心理支援にとどまらず、教育、福祉、医療、地域活動など、幅広い領域に広がっています。

日本心理劇学会は、それぞれ異なる背景や実践を持つ人々が集い、互いの主体性を尊重しながら、情報を交換し、研究と実践を発展させていく場であると考えています。学会の前身である「日本心理劇連合会」も、各地で独自に活動していた心理劇関係者の横のつながりをつくり、それぞれのグループや個人の主体性を尊重することを大切な理念としていました。こうした「連合体」としての精神は、現在の日本心理劇学会にとっても大切な基盤であると考えています。

だからこそ、本学会は一つの考え方に統一するための場ではなく、異なる実践や経験を持つ人々が出会い、互いから学び、新たな可能性を生み出していく場でありたいと思います。

今後は、会員の皆さまにとって、これまで以上に参加しやすく、それぞれの実践や研究を発信し、互いに交流できる場づくりを目指してまいります。年次大会をはじめとする活動を通して、研究者と実践者、経験を重ねてこられた方と新たに心理劇を学び始める方など、さまざまな人々が出会い、学び合う機会を大切にしていきたいと考えています。

また、心理劇をまだ体験したことのない方々、特にこれから心理劇と出会う若い世代にも、その魅力と可能性が届くよう、積極的に発信していきたいと思います。専門的な研究や実践を深めることはもちろん、心理劇という営みそのものを、より多くの方に知っていただくことも、これからの学会に求められる重要な役割の一つでしょう。

現在の会員の皆さまにとって「参加してよかった」と感じられる場であること。そして、これから心理劇に関心を持つ方にとって「心理劇にかかわってみたい」と思える場であること。その両方を目指してまいります。

会員の皆さまと力を合わせ、多様な実践を尊重しながら、研究と実践、そして人と人とをつなぐ、日本心理劇学会ならではの豊かな場をつくっていきたいと考えております。

今後とも、日本心理劇学会へのご支援、ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和8年4月
日本心理劇学会 理事長 大島 朗生