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日本心理劇学会研修会のお知らせ

日本心理劇学会 研修委員会

 

2019年度研修会をお知らせいたします

    日本心理劇学会 第23回研修会


日時:令和元年7月20日(土)13:30~18:00(受付 13時から)
場所:東京家政学院大学 千代田三番町キャンパス

研修内容

A.基礎コース~心理劇に参加してみよう~ 
      講師:安藤嘉奈子(共立女子大学)

B.家族の悩みに関わる~心理劇を活かして~ 
      講師:小里國惠(日本心理劇協会)

C.サイコドラマにおける倫理問題について
      講師:磯田 雄二郎(高草会焼津病院)
         磯田 由美子(東京サイコドラマインスティテュート)

定員:各コース25名(申し込み順.定員になり次第締め切ります)

参加費: 正・準会員 5000円 一般 6000円 学生2000円
 1)研修会当日に,受付で現金にてお支払いください.
 2)当日の参加キャンセルはなさらないようにお願いします.

申し込み締め切り:7月7日(日)

申込先:安藤嘉奈子
  E.mail ando@kyoritsu-wu.ac.jp

申し込み方法
 1)日本心理劇学会のホームページにアクセスして,参加申込書をダウン  ロードしてください.
 2)参加申込書をご記入の上,Emailで申込先
  (ando@kyoritsu-wu.ac.jp)までご送信ください.
 3)お問い合わせはEmailでお願いいたします(電話・FAXは不可).

研修修了証
 1)研修会全課程参加者には,研修会終了証を発行します.
 2)臨床心理士の方は,日本臨床心理士資格認定協会研修規定別項第2条   (3)ワークショップの研修ポイントになります.

講師の先生方からのメッセージを以下に記します.会員の先生方の参加のご参考にしていただければ幸いです.
 

基礎コース~心理劇に参加してみよう~ 
           安藤 嘉奈子(共立女子大学)

心理劇とは一体何なのでしょうか。少し専門的に言うと、心理劇は、精神医学者モレノによって創始された、演劇的手法を用いた心理療法を指しています。わかりやすい言葉で説明すると、心理劇は、いつもとは違う視点から自己・他者・関係を見直し、新しい役割や関係を自由に作り出すために準備されたこころの劇場といえるでしょう。心理劇では、遊びのなかの真剣さと真剣さのなかの遊びが交錯するような、不思議な世界が広がります。
基礎コースでは、心理劇の基本的な概念に関する学びを短時間で行った後に、心理劇を開始します。心理劇では、まず参加者の緊張や不安をほぐすためのウォーミングアップを行います。そして、参加者全体に温かい雰囲気ができたところで即興劇を開始します。即興劇では、参加者一人ひとりが自分なりの気づきを得ることが重要なので、上手に演じる必要はありません。即興劇の終了後には、全体でシェアリング(分かち合い)を行って参加体験を整理します。
無理のない活動を行ってゆきますので、「ちょっとだけやってみる」「試しに参加する」という気軽な感じで、是非御参加ください。大学生・大学院生はもちろんのこと、教育、心理臨床、福祉、保健・医療、司法・犯罪、産業・労働等の分野で、人とかかわる仕事に携わっておられる方々の参加をお待ちしております。「少し立ち止まって自己・他者・関係を見直したい」「ストレスがたまっているのでリフレッシュしたい」という想いをもった様々な立場・年齢の方々の参加も大いに歓迎します。基礎コースに参加することで、「ああ、なるほど。心理劇の世界ってこんな感じなのかな」という小さなひらめきの瞬間を体験して頂けるならば有難いと思います。心理劇への扉は大きく開かれています! 


B.家族の悩みに関わる~心理劇を活かして~
           小里 國惠(日本心理劇協会)
 家族の中で困りごとが生じると、個人と家族、周りの状況との関係はどう動いていくでしょうか?ライフサイクルの中で危機を経験することは誰にもあることでしょう。傷が日常の手当てによって治るように、困りごとの多くは乗り越えられ、人はまた成長の歩みを続けます。ただ、困りごとがあまりに大きい場合や長く続くと、個人や家族の回復力を超えて、周囲の関係の網目からも離れてしまうかも知れません。
 昨今、家族成員に働きかけて、家族の回復力アップをはかろうとする支援が見直されています。私は引きこもりや震災による避難者への支援などで家族にかかわった経験から、心理劇による「共に育つ」関係体験~その場に参加したメンバーが持つ力を出し合って、今ある状況を発展させようとするかかわり~が重要だと考えています。新しい役割体験が契機となり、日常生活において関係の変化がもたらされることが期待されます。
 今回、家族の悩みに心理劇を活かしてアプローチすることを提案したいと思います。講師からは「ひきこもりの親の会」でおこなった心理劇など、いくつかの関係発展技法を紹介します。相談や支援にかかわる方だけでなく、関心を持つ方々にもご参加いただき、一歩でも悩みの解決に向かうようにと考えております。
どうぞ寄り合いに集う感覚でいらしていただけますよう、お待ちしております。


C.サイコドラマにおける倫理問題について
            磯田 雄二郎(高草会焼津病院)
            磯田 由美子(東京サイコドラマインスティテュート)
目的:このワークショップの目的は、サイコドラマという手法における倫理的な問題の所在と、その根拠、取り扱いの方法等について考察を加えることにある。周知のように平成31年4月から公認心理師制度が発足し、その法的責任が問われるようになっている。そのことは、サイコドラマを含めた様々な心理療法の実施者には、公的な資格が交付される代わりに、その実施にあたっての大きな公的責任が問われるようになったことを意味している。したがってその社会の負託に応じるためにもこのワークショップでは、サイコドラマ実施にあたっての倫理的問題を、その実施例をもとに(ただし倫理的配慮から架空事例を対象にする)して、倫理問題についての議論をおこないたい。
方法論:先に書いたように倫理問題のワークショップで倫理的ジレンマを起こすことは本末転倒であるので、架空事例(ただし、発表者らの実際例をもとに作り上げたものとするので、非常に事実に近いものとなるようにする)を用いたシナリオロールプレイを行う。その後。ロールプレイの内容について、ロールフィードバックを行い、またシェアリングを行い、その後に理論的な面の討論を行っていきたい。
このような目的と内容のワークショップは今まで本研修会で行われてきたことはなかったのではないだろうか。このワークショップを通じて、少しでも多くの会員に、私たちの立ち位置とその倫理的責任のあるべき姿について、考察を深めたいと考える。なるべくは多くの会員の皆様がお集まりいただけることを望んでやまない。